G線上の魔王

「kazy氏に続いてやってみた」シリーズ、第4弾。簡単に言うと、「魔王」という名の某黒の騎士団のヘッドと勝負*1する話(違)
全5章*2で、一応各章ごとに話は独立している。そして、その中で個別のルートに分かれていく。個別ルートになると、その他のキャラクターの出番がほとんどなくなるので、何か物足りない気が。さらに、個別ルートではいつの間にか「魔王」が登場しなくなるのも、やや不自然かと思う。が、逆に言えば、そのルートやそのキャラの話にコミットするという意図かもしれない。その意味では上手くいっている。
私としては、「花音の章」がよかった。ある意味で一つの話を辿るので、分かりやすい。「椿姫の章」は、外道に落ち切れなかった男の話。「水羽の章」は、ツンデレを楽しむ話。この章だけ、他とは気色が違い、それはそれでよい。が、唐突に話が飛んでしまい、やや拍子抜けという感じ。水羽の「日常のよくある話」は、私のツボだ(笑)
メイン・ルートは、第5章から最終章に至る怒涛の展開が、面白かった。とはいえ、よく出来ている反面、引っ掛かるところもいくつかある。特に、主人公の頭痛の話。最後まで、あまり詳しい説明がなかったような・・・。それから、序盤の京介と魔王の描写は「露骨すぎる」ので、もう少しミステリー風(味)でもよかったかもしれない。
脇を固めるキャラも、浅井権三、時田ユキ、エテ吉*3など、相当に濃い。「ユキの章」は、ないのか!
音楽は、ほとんどがクラシック曲のアレンジで、これもよい。私としては、挿入歌の「Close Your Eyes」が、使用される箇所とも相まって、一番の推奨曲である。志倉千代丸の曲を、あのようなシーンで使ってはイケナイ。
私がクリアするのに、約17時間を要した。まぁ、短くもなく長くもないと思う。面白かった。

*1:声のアレで

*2:プラスアルファ

*3:相沢栄一