刑法Ⅱ

刑法の講義は総論と各論に分かれている。1年次は総論しか取れないのだが、これが実に理論的な分野なのである。殺人罪や窃盗罪がどうのこうのというのが、刑法の一般的なイメージかと思われるが、それは各論の分野である。総論は刑法の歴史に始まり、構成要件論、不作為、故意、過失、違法性、責任、共犯・・・などというモノが扱われる。論理が好物の私ですら閉口するほどに理論的なのだが、最近俄然面白くなってきた。民法は条文を解釈して、その条文に書いていない事も考えねばならないのだが、刑法は類推解釈の禁止*1があるので*2、厳密な解釈を行おうという姿勢が私に合っているのかもしれない。ところが刑法の本って、学者が書いているので、読みにくい本が多いので難儀している。
私が受けている講義の教授は、とても分かりやすい説明&レジュメなので、単刀直入に教科書を書かないのか、と尋ねてみた。教科書を書くと自説が固まってしまう&色々批判されるから、今のところ書く気はないと言われた。あと10年ぐらいして、50歳を過ぎたら書く気になるかも、とも(冗談半分に)言われた。それじゃ私には遅いって・・・。

*1:規定にない行為は処罰しない

*2:もちろんその限界が問題となる