大学生の学び・入門―大学での勉強は役に立つ!/溝上慎一

http://www.yuhikaku.co.jp/bookhtml/012/012700.html


有斐閣のHPで発見したので、図書館から借りた。
第1部「認識編」では、「大学で勉強することは手段であり、目的になってはいけない」というようなことが指摘されている。まったくもってその通りだと思った。予習や復習のような、大学の講義以外の部分の「勉強」が重要だと思うからだ。それは、自分で考えるということである。しかし、第2部「行動編」になると、「生活の計画を立てよう」「本を読もう」「勉強会(自主ゼミ)をやろう」といった、「当たり前」なことが書かれているだけなのが、少し残念である。例えば、「勉強会(自主ゼミ)をやろう」、つまり人と議論をしようということの重要性は、このブログでも言ったと思う。では、議論をするために、つまり勉強会をやるために、そのメンバーを集めるにはどうすればよいかについては、特に言及されていない。私はむしろ、そちらの方が大事な、かつ深刻な問題だと思う。
なお、巻末付録の「大学生の学び方レポート」は、京大生2人の具体的な大学生活が書かれていて、面白かった。
180ページ程度の薄い本なので、私は休み時間や通学時の電車内だけで読んだのだが、3日程度で読み終えた。関大の法学部2年生に読ませたいと思った。1年生ではなく、1年間の大学生活を経た2年生にこそ読んでもらいたいものだ・・・。