ハイデガー 存在の謎について考える/北川東子

若田研究室に行く 第6回 - takamiismの備忘録にて話題になったので、入門書でも読んでみようかと思った。「シリーズ・哲学のエッセンス」の一冊らしい。ハイデガーの文章が引用されているのだが、これが実に分かりにくい。


「不安においては、〈居られないくらい無気味〉という気がする。このことで、現存在の不安状態のきっかけとなっているものが、独特に、無規定であることが表現されている。つまり、なんでもないのであり、どこであるわけでもないのだ。ところで、居られないという気持ちは、同時に、我が家にいないということでもある」 (『存在と時間』より)


分かったような分からんような・・・。これはハイデガーではなく、訳者の訳し方の問題なのではなかろうか・・・。なお、北川氏の文章は読みやすい。
しかし、「世界に気を遣う」とか「うちにいる」とか、ハイデガーの思想は、なんだか日本的な気がしないでもない。