啓蒙とは何か/カント

http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/33/7/3362520.html


若田教授から借りた。フーコーが何かの書物で多く引用しているらしい。表題の「啓蒙とは何か」をはじめ、5個の短・中編が収録されている。
はっきり書いているわけではないが、やはりカントには人間の力への楽観的、盲目的信頼があるように思われる内容ばかりであった。
なお、「万物の終り」という文章の中でスピノザの名が出てくる。彼のような考え方は自分の悟性を捨て、思惟を放棄することであり、カントには奇怪に思えるそうだ。私には、自然から理性を与えられた人間が自然を支配すべきだ、と言い切る貴公の方が、甚だ奇怪に思われます。