マルドゥック・スクランブル 1st〜3rd 完全版/沖方丁

http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/21014.html


kazy氏から。私は未見だが、1stの部分は現在映画化されている。
一度焼き殺された少女・バロットが人工皮膚によって復活し、戦いを挑む話。
全体としてはSF作品ではあるが、2ndの後半から3rdの前半は、カジノで勝負する、ギャンブル小説になっている。不思議な本である(笑)
文章・文体が私には合っていて、台詞も洒落ており、それぞれのキャラの個性が際立っている。とても面白かった。
特に、バロットが「賭博」即「偶然」を通じて「運命」即「必然」を学んでいく様子や、「世界から一旦身を引いてからもう一度飛び込んで、流れに乗る」という技法が、興味深い。