若田研究室に行く 第9回

今日は、またまた見知らぬ先客がいたが、同席してもよいと言われたので、一緒に昼食をとった。
どこの誰だか知らないままだったが、どうやら政治心理学を受けているわけではない様子だった。その彼は、バラモン教をはじめとした東洋思想の話をしていた。私も若田教授も、そちらには明るくないので、彼の話を聞き通した。途中で少し意見を言う程度で、「私が知らない」という意味での「他人」の話をあれだけ長く聞いたのは、久しぶりのことであった。
その後、東洋思想に絡めて、環境破壊の話もした。「環境保護というが、『保護』といっている時点で、『人間は自然を支配できるし、そうするべきだ。だから破壊された環境を(まさに人間が)保護しよう』という前提があるのではないか。しかし、むしろその前提があったからこそ、ここまで自然が破壊されたのではないのか。人間も自然の一部なのだ、という考えに立つべきではないのか」というようなことだけ言っておいた。