賢者と羊飼い フーコーとパレーシア/中山元

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若田教授から。約1ヶ月半かかって、読み終わった。晩年のフーコーの「真理ゲーム」という概念、「パレーシア」*1という観点から、西洋哲学史を捉え直そう、という本。
第1部が「賢者」編で、第2部が「羊飼い」編*2となっている。つまり、第1部でストア派まで辿り、第2部でユダヤ教からキリスト教、そして教父の思想を追いかけている*3
具体的な人物やケースをもとに進むことと、中山元の簡潔な文章が相まって、非常に読みやすく、分かりやすい。
「あとがき」によると、この続きも書かれる予定らしい。いつか読んでみたいものだ。

*1:率直に語る、という意味

*2:「司牧権力」編、といってもよいだろう

*3:具体的には、5世紀ごろのアウグスティヌスとカッシアヌスまで